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前向きに生きよう!

前向きに生きよう!

臨床試験(治験)

           
注射
2003年9月

「治験とは」

私たちが使用しているすべての薬は、まず、動物実験などによりその効果や安全性を十分に確認します。その後、患者の協力により薬の「効果」と「安全性」について調査し、その結果を厚生労働省で審査された後、許可が得られ発売されます。
この患者を対象とした調査を「治験」といいます。

「ハーセプチン」とは

ハーセプチン(トラスツズマ)は抗体の一種で、ウイルスなどの感染から身を守るために、自然に体内で産生される抗体と似ています。
ハーセプチンはある種の癌細胞の表面に認めらられるHER2というタンパクを認識して結合します。このHER2タンパクがたくさんある癌はハーセプチンの治療に反応しますが、HER2タンパクが少ない癌では反応しないと考えられています。
乳癌の15~20%にHER2陽性が認められます。
HER2陽性が確認された転移性乳癌への適応で既に発売されている薬剤です。
ハーセプチンが原発性乳癌に有効であるかどうかは、まだ分かっていません。


「ハーセプチン臨床試験参加資格」

☆HER2強陽性3+ (確実にHER2であることを確認するために乳癌の組織をスイスに送り確認する)
☆手術により癌が取りきれていること。
☆再発していないこと。

「治験の方法」

1.ハーセプチンを2年間投与する。
2.ハーセプチンを1年間投与する。
3.ハーセプチンの投与は行わず、追跡調査のため定期的に検査する。
日本の他に、ヨーロッパ各国、カナダ、オーストラリア、アジア各国、アフリカ、中央アメリカ、南アメリカで治験が行われます。
どのグループになるかは、ランダムで決められます。

「治験の特徴と目的」

通常の原発性乳癌の治療後に続けてハーセプチンを投与することで、ハーセプチンを投与しない場合と比べて、乳癌が再発しないでいる期間が延長できるかどうかを検討すること。
ハーセプチンを投与することでハーセプチンを投与しない場合と比べて、生存期間が延長できるかどうかを検討すること。

      注射2
私は投与しないというグループになりましたが、今後2年間にわたって3ヶ月毎に身体学的検査を受けることになりました。
HER2の癌は予後が非常に悪いとされていて、再発予防の治療も確立されていません。
治験に参加することによって、これから一人でも多くのHER2の方の再発防止に役立てばと思っています。
            

2004年7月

皮膚転移のため治験終了


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